私は日常の汚れ落としに電解水を使用しています。
浸け置き用としてセスキ炭酸ソーダも常備していますが、素早く強力に汚れを落とす電解水はお掃除の際にはかなり重宝しています。
ただ、ずっと気になっていたのは価格です。
500ml入りが250円くらいで、合成洗剤と同じくらいと言えばそうなんですが、セスキ炭酸ソーダを水で溶かして作ると500mlなら数円で作れるんですよね。
簡単さを選ぶか価格を選ぶか・・・
そこで、セスキ炭酸ソーダと電解水の中間くらいのpHで、家庭用アルカリ剤の中でもっとも強力な「炭酸ソーダ」を試してみようと思いました。
炭酸ソーダは、500gの粉末が約250円で購入できます。
炭酸ソーダとは
炭酸ソーダは、炭酸塩の一種で炭酸ナトリウムともいいます。
重曹、セスキ炭酸ソーダと比べてpHが高く、家庭用アルカリ剤の中では、もっとも強力。
もちろん重曹やセスキ炭酸ソーダと同じ無機物なので、環境中に放出されても生分解不要。
有機物と違って河川の有機汚濁を引きおこさないので環境に負担をかけにくいアイテムです。
出典:石けん百科
pHは以下のとおり。
重層:pH8.2、セスキ炭酸ソーダ:pH9.8、炭酸ソーダ:pH11.2、電解水:pH12.5
アルカリ性が強いと汚れを落とす力もそれだけ強力になります。
※pHは酸・アルカリの度合いを数字で表すもので、 pH7を中性とし、それ未満を酸性、それより大きければアルカリ性としています
炭酸ソーダ水の作り方
炭酸ソーダスプレー
スプレーボトルに水500mlと炭酸ソーダ小さじ半分を溶かします。
炭酸ソーダ溶液
バケツなどに水5リットルと炭酸ソーダ大さじ半分を溶かします。
500g入り250円の炭酸ソーダで500mlのスプレーボトル1本を約1.5円で作ることができます。※水道代は含まず
使用量が少ないため、セスキ炭酸ソーダよりも安く作ることができます。
炭酸ソーダで落とせる汚れ
炭酸ソーダはアルカリ性なので、酸性の汚れに威力を発揮します。
油脂を乳化しタンパク質を分解する性質を持っているため、油汚れ、皮脂汚れ、台所のぬめりとりにも有効です。
使い方は、スプレーして拭き取るだけです。
二度拭きする必要はありません。
ガンコな汚れには
●濃度を濃くした炭酸ソーダ水に浸けおきする
●キッチンペーパーなどでパックしてから拭き取る
炭酸ソーダを洗濯に利用する場合
水30Lに対して炭酸ソーダ小さじ1~大さじ半分(約8g)。
水に溶けやすいので洗濯物と同時に洗濯槽に入れても大丈夫です。
一晩浸けおきしておけば、洗濯機を回すのは3分位、すすぎは1回でOKです。
ただし、界面活性剤が入っていないため、襟袖汚れや靴下のガンコ汚れなどは石鹸で予洗いする必要があります。
キッチンで使う布巾なども浸けおきでキレイになります。
使えないところ、効果のない汚れ
使えないところ
炭酸ソーダ水は水なので、基本的に水に濡らしてはいけない所には使えません。
●皮革類
●ニス塗りをしてある家具や自然乾燥工芸品(塗装面は可)。
●鏡面仕上げの銅製品
●アルミ製品
●シルク製品 など
家具など心配な場合は、目立たないところで試してみることをおすすめします。
効果のない汚れ
炭酸ソーダはアルカリ性なので、アルカリ性の汚れには効果がありません。
●お風呂場の壁(石鹸カスで汚れている)
●水垢
●トイレの黄ばみ、尿石
●トイレのアンモニア臭 など
※これらのアルカリ性の汚れに効果的なのはクエン酸です
他に煮沸による鍋の焦げ落しは不得意です。
煮沸による鍋の焦げ落しには重曹が効果的です。
セスキ炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、電解水を比較してみた感想
汚れ落としのパワーは以下のとおり。
pHが高い(アルカリ性が強い)ほど汚れを落とすパワーが強力なのが使ってみてよくわかりました。
電解水 > 炭酸ソーダ > セスキ炭酸ソーダ
そんなに違いはないでしょう?と疑っていたのですが、やはり電解水は強力でした(pHどおりってことですね)。
電解水はスプレーした途端に汚れがジュワーッと溶け出す感じですが、炭酸ソーダの場合はそこまでではありません(濃度を濃くすればまた違ってくるのかもしれませんが)。
でも、セスキ炭酸ソーダよりもパワーがあります。
結論。
キッチンの油はね、リビングの拭き掃除など、日常的な汚れには「セスキ炭酸ソーダ」「炭酸ソーダ」でも十分だと思いました。
また、浸けおきに利用できる点が電解水にない利点だと思いますし、なんと言っても500mlが数円で作れるのがありがたいです。
「セスキ炭酸ソーダではいまひとつ」と感じている方は、炭酸ソーダも試してみてください。
セスキ炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、電解水お気に入りの理由
汚れを落とすパワーはもちろんですが、洗剤を使いたくない冷蔵庫内や電子レンジ、食器棚、テーブル、ベビー用品、ペット用品のお掃除にも安心して使える点が気に入っています。
合成洗剤ではそういったところに使うのは、ちょっと気になりますよね。
でも、セスキ炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、電解水などは、気にせずスプレーして拭き取るだけ。
ニオイもありません。
二度拭きの必要がないので手間がかからず、ササッと毎日のお掃除に使うことができるんです。
炭酸ソーダを使う際の注意点
汚れを落とすパワーはセスキ炭酸ソーダ以上なのに、なぜ炭酸ソーダは注目されていなかったのでしょうね?
たぶん・・・ですが、使用の際に気を付けなくてはいけないことがあるからではないしょうか。
炭酸ソーダをバケツの水に溶かす際、手でかき回したときのことです。
指先が「ヌルッ」としたんです。漂白剤を触ったときのあの感触です。
この「ヌルッ」の正体は、指のたんぱく質が溶けたからです。
そのままにしておくと手荒れしてしまいます。
セスキ炭酸ソーダの場合は素手で触っても手荒れの心配はほとんどありませんが、炭酸ソーダを使ったお掃除には手袋をする必要があります。
スプレーして拭き取る場合は手袋をする必要はないと思うのですが、肌の弱い方は注意が必要です。
※電解水も手袋が必要です
指先が「ヌルッ」とした場合、クエン酸水をスプレーすると中和されヌルつきがとれます。その後水道水で洗い流します。
ナチュラルクリーニングは「扱いが面倒で汚れ落ちもいまひとつ」と思っている方もいるかもしれませんが、「セスキ炭酸ソーダ」「炭酸ソーダ」「電解水」なら面倒なことはないし、汚れ落ちも文句なしです。
では、どう選んだらいいのか?
価格は関係なく、とにかく汚れを落とすパワーで選びたい方は「電解水」。
手袋をするのが面倒でない方は「炭酸ソーダ」。
肌が弱い方は「セスキ炭酸ソーダ」。
といった感じでしょうか。
つけ置きに利用したい方は「セスキ炭酸ソーダ」または「炭酸ソーダ」を選んでくださいね。
炭酸ソーダ
セスキ炭酸ソーダ
電解水
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